こんにちは、Webマーケターのナカタです。
SNSを中心にインフルエンサー活動をしながら、クライアント企業のSNS運用もサポートしています。数年前に法人化した際、最初に悩んだのが「役員報酬をいくらに設定するか」でした。
役員報酬を高く設定すると所得税や社会保険料が増え、低く設定すると法人税の節税効果が薄れます。さらに「税金がかからない年収ライン」を狙うなら、所得税・住民税・社会保険料の3つを同時にクリアする必要があります。
本記事では、役員報酬で税金がかからない年収ラインと、実際に私がマイクロ法人的に役員報酬を月8万円に設定して経験したリアルな手取りまで、具体的な数字で解説します。
結論からお伝えすると、役員報酬で所得税・住民税・社会保険料のすべてがかからないのは年収105万5,999円までです。ただし、この金額設定で法人税の節税効果とのバランスが取れるかは、ケースによって判断が分かれます。
私自身、役員報酬の設定で悩んだ際に税理士法人植村会計事務所の無料シミュレーションを受けてから、最適な金額を決められました。役員報酬シミュレーションを無料で実施してくれるので、迷っている方は一度相談してみるのがオススメです。
(※本記事の内容は素人による解説ですので、より正確な数値をシミュレーションしたい方は税理士先生にご相談ください)
役員報酬で税金がかからないのはいくらまで?税金の種類もあわせて解説
役員報酬で税金がかからない年収は105万5,999円

役員報酬には大きく分けて所得税・住民税・社会保険料の3つがかかります。それぞれの非課税ラインが異なるため、すべてを同時にクリアする金額を設定するのがポイントです。
各税金がかからない年収の目安を以下にまとめます。
| 税金の種類 | 非課税となる年収 |
|---|---|
| 所得税 | 160万円以下 |
| 住民税(単身者) | 110万円以下 |
| 社会保険料 | 105万6,000円未満 |
この3つを同時にクリアするには、年収105万5,999円以下で役員報酬を設定する必要があります。月額に換算すると約8万8,000円未満です。
それぞれの非課税ラインを順番に解説します。
所得税がかからないのは年収160万円以下
役員報酬に所得税がかからないのは、年収が160万円以下のときです。
令和7年分の確定申告から給与所得控除の最低保証額が65万円に引き上げられ、基礎控除も年収200万3,999円以下の場合は95万円になりました。そのため、基礎控除95万円+給与所得控除65万円=160万円までは、所得税がかかりません。
配偶者控除や扶養控除などの所得控除を活用すれば、このラインをさらに上げることも可能です。ただし、あくまで単独での非課税ラインとして、年収160万円を基準として覚えておくと便利です。
参考:国税庁(令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について)
住民税がかからないのは年収110万円以下(単身者)
役員報酬に住民税がかからないのは、単身者の場合で年収110万円以下のときです。
計算式で確認すると以下のとおりです。
- 110万円(年収)− 65万円(給与所得控除額)= 45万円(合計所得金額)
- 単身者の住民税非課税ラインは合計所得金額45万円以下
住民税の非課税基準は居住地の自治体によって異なるケースがあるため、実際に法人を設立する地域の基準を確認しておきましょう。
社会保険料がかからないのは年収105万6,000円未満
3つの非課税ラインでもっとも低いのが社会保険料です。役員報酬の月額88,000円未満であれば社会保険の加入対象外となります。年収換算すると105万6,000円未満です。
つまり、年収105万5,999円以下にすれば、所得税・住民税・社会保険料のすべてがかからない状態にできます。月額に換算すると約8万8,000円未満です。
ただし注意点として、勤務実態によっては年収105万5,999円以下でも社会保険への加入が必要になるケースがあります。判断に迷う場合は社会保険労務士や税理士への相談を検討してください。
役員報酬で税金がかからない4つの設定パターン

役員報酬で税金がかからない具体的な設定パターンは、大きく4つあります。それぞれ適している状況が異なるため、順番に見ていきましょう。
月額8万円に設定するケース
もっとも代表的なパターンが、役員報酬の月額を8万円(年額96万円)に設定する方法です。
月額88,000円未満なので社会保険の加入対象外となり、年収96万円は基礎控除95万円+給与所得控除65万円=160万円の範囲内なので所得税もかかりません。単身者なら住民税もかからないため、役員報酬から税金が一切引かれず手取り額を最大化できる設計です。
この設定は、私のようにネットビジネス系の事業をしている方や、社会保険料の負担を避けてマイクロ法人として運営したい方に人気があります。詳しくは後ほど私の体験談で解説します。
年額65万円に設定するケース
役員報酬を年額65万円(月額約5.4万円)に設定するパターンもあります。
給与所得控除の最低保証額65万円の範囲内に収まるため所得税がかかりません。単身者なら住民税も非課税、年収105万6,000円未満なので社会保険料もかからない設計です。
この金額は役員個人の生活費としては足りないケースが多いため、別の収入源がある方や貯蓄を取り崩せる方に向いた設定になります。
配偶者に年110万円以下で支給するケース
配偶者を役員にして、年間110万円以下で役員報酬を支給するケースです。
配偶者の収入がこの役員報酬のみであれば以下のメリットがあります。
- 配偶者本人に所得税・住民税がかからない
- 世帯主側で配偶者控除を受けられる
- 配偶者は社会保険の被扶養者として扱われるため社会保険料もかからない
世帯全体の税負担を大きく減らせる方法ですが、税務上の注意点として勤務実態のない配偶者への役員報酬は損金算入が認められません。配偶者に実際の業務を担当してもらう体制を整えた上で活用しましょう。
役員報酬をゼロに設定するケース
役員報酬そのものをゼロに設定するという選択肢もあります。
課税対象となる収入が発生しないため、所得税・住民税・社会保険料のすべてがかかりません。創業期で会社にキャッシュを残したい場合に選ばれる設定です。
ただし、役員報酬をゼロにすると以下のようなデメリットが生じます。
- 社会保険に加入できなくなる
- 金融機関や取引先からの信用を得にくい
- 法人税の課税所得を圧縮できず、法人税が重くなる
ゼロ設定は短期的な選択肢として考え、事業が軌道に乗ったら適切な金額に変更するのが現実的です。
役員報酬と4つの税金の関係

役員報酬を設定する際に知っておくべきなのが、4つの税金・保険料と役員報酬の関係です。それぞれ影響の仕方が違うため、バランスを考えて金額を決める必要があります。
法人税:役員報酬を上げると節税できる
役員報酬は損金算入が認められているため、金額を上げるほど法人の課税所得を圧縮でき、法人税の節税につながります。
ただし、役員報酬の損金算入には厳しいルールがあり、主に以下を守る必要があります。
- 毎月同額を支給する(定期同額給与)
- 期首から3ヶ月以内に金額を決定する
- 不相当に高額な部分は損金算入が認められない
ルール違反で損金算入が否認されると法人税が増加するため、役員報酬は慎重に設定する必要があります。
所得税:役員報酬を上げると超過累進で重くなる
役員報酬にかかる所得税は超過累進税率です。金額を上げるほど税率が上がり、手取り額の増加は鈍化します。
所得税率の区分は以下のとおりです。
| 課税所得金額 | 税率 |
|---|---|
| 195万円以下 | 5% |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% |
| 4,000万円超 | 45% |
役員報酬を高く設定すれば法人税は節税できますが、所得税が重くなって全体の手取りが減るケースがあります。法人税と所得税のバランスを取る金額設定が重要です。
住民税:所得割10%+均等割5,000円
住民税は均等割と所得割で構成されます。
- 均等割:一律5,000円(森林環境税1,000円を含む)
- 所得割:前年の課税所得×10%
均等割は役員報酬の金額に関係なく一律ですが、所得割は役員報酬が高いほど増えます。所得税の超過累進税率と違って一律10%固定なので、手取りへの影響は所得税ほど大きくありません。
単身者の場合、合計所得金額45万円以下(年収110万円以下)であれば均等割・所得割ともに非課税になります。
社会保険料:月額88,000円から発生
役員報酬の月額88,000円以上で社会保険の加入義務が発生します。社会保険料は標準報酬月額に保険料率を掛けて計算されるため、役員報酬が高いほど納付額が増える仕組みです。
実際の社会保険料の例を以下にまとめます(東京都・40〜64歳・協会けんぽの料率で試算)。
| 役員報酬(月額) | 健康保険料 | 厚生年金保険料 | 月額合計 |
|---|---|---|---|
| 10万円 | 5,635円 | 8,967円 | 約14,600円 |
| 20万円 | 11,500円 | 18,300円 | 約29,800円 |
| 60万円 | 34,500円 | 54,900円 | 約89,400円 |
※会社負担分・個人負担分の合計
社会保険料は会社負担と個人負担の折半ですが、一人社長のケースでは結局どちらも自分のお金から出ていくことになります。
参考:全国健康保険協会(健康保険・厚生年金保険の保険料額表)
年収50万・80万・120万円の手取りシミュレーション

役員報酬をいくらに設定すると手取りはどうなるのか、具体的なケースでシミュレーションします。前提条件は以下のとおりです。
- 役職:経営者(一人社長)
- 年齢:40〜64歳
- 本店所在地:東京都渋谷区
- 家族構成:単身者
- 適用する所得控除:社会保険料控除と基礎控除
年収50万円の手取り
役員報酬の年収を50万円で設定した場合、税金や社会保険料は一切かかりません。
年収50万円は所得税・住民税・社会保険料のすべての非課税ラインを下回っているため、年収がそのまま手取り額になるのが最大の特徴です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 収入金額 | 50万円 |
| 社会保険料 | 0円 |
| 所得税・住民税 | 0円 |
| 手取り額(年額) | 50万円 |
| 手取り額(月額) | 約41,667円 |
この金額設定が選ばれる主な理由は以下のとおりです。
- 赤字決算を回避する
- 創業期の資金繰りを安定させる
- 会社にキャッシュを残して設備投資や事業投資に回す
ただし、月額4万円程度では役員個人の生活費が足りないケースが多いため、別の収入源や貯蓄があることが前提になります。
年収80万円の手取り
役員報酬の年収を80万円で設定した場合も、税金や社会保険料はかかりません。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 収入金額 | 80万円 |
| 社会保険料 | 0円 |
| 所得税・住民税 | 0円 |
| 手取り額(年額) | 80万円 |
| 手取り額(月額) | 約66,667円 |
この設定は法人税の節税効果を年収50万円のケースよりも高めたい方に向いています。月額約6.7万円の手取りがあれば、貯蓄を取り崩す額も少なく済みます。
ただし、2026年春に「106万円の壁」が撤廃される予定があり、その場合は年収80万円でも勤務時間などの条件次第で社会保険の加入対象になる可能性があります。最新動向は厚生労働省の発表で確認してください。
年収120万円の手取り
役員報酬の年収を120万円で設定した場合、社会保険料と住民税の均等割が発生します。
標準報酬月額98,000円に該当するため、社会保険料は以下のようになります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 収入金額 | 120万円 |
| 社会保険料(年額) | 約175,200円 |
| 所得税 | 0円 |
| 住民税の所得割 | 0円 |
| 住民税の均等割 | 5,000円 |
| 手取り額(年額) | 約102万円 |
| 手取り額(月額) | 約85,000円 |
年収120万円は所得税の非課税ライン160万円以内なので所得税はかかりません。住民税の所得割も基礎控除・社会保険料控除を引くと課税所得が0円になるためかかりませんが、合計所得金額が住民税非課税ラインの45万円を超えているため均等割5,000円は発生します。
この金額設定は、役員報酬を増やして手取りも確保したい方と、社会保険に加入して将来の年金額を厚くしたい方の中間的な選択肢として位置づけられます。
【体験談】ナカタが役員報酬を月8万円に設定して気づいたこと

ここからは、私が実際に役員報酬を月8万円に設定して運営してみて気づいたリアルな部分をお伝えします。
マイクロ法人的に月8万円で設定した理由
私は個人事業主として別の事業(本業のインフルエンサー活動)を続けながら、SNS運用代行などの一部収益を法人で受けるマイクロ法人的な構成にしています。この形で役員報酬を月8万円に設定しました。
月8万円を選んだ理由は以下の3点です。
- 月額88,000円未満で社会保険の加入対象外になる
- 年収96万円で所得税・住民税も非課税
- 個人事業主側で国民年金・国民健康保険に加入し続けられる
結果として、法人側では税金も社会保険料も一切発生しない状態を作れました。会社に残ったキャッシュは事業投資や退職金原資として積み立てています。
実際に手取りがどれだけ増えたか
役員報酬を月8万円に設定してから、手取り構造は劇的に変わりました。
もし役員報酬を月60万円(年収720万円)に設定していた場合、社会保険料が月17万円前後発生し、所得税・住民税も加わります。年間で200万円以上が税・社会保険料として消える計算でした。
一方、月8万円設定では社会保険料ゼロ、税金ゼロ。会社に残ったキャッシュをそのまま事業投資に回せるのが大きなメリットです。ただし個人の生活費は個人事業主側の所得でまかなう必要があるため、個人事業と法人の2つを両立できる事業構造が前提になります。
注意しておくべき落とし穴
役員報酬を月8万円に設定する上で、私が事前に知っておきたかった注意点を3つ共有します。
1. 勤務実態によっては社会保険加入が必要になる
月額88,000円未満でも、法人の業務に週20時間以上従事しているなどの条件に該当すると、社会保険の加入義務が発生するケースがあります。私も顧問税理士に勤務形態を確認してもらいました。
2. 将来の年金額が少なくなる
厚生年金に加入しない分、将来受け取れる年金額は国民年金のみとなります。長期的な老後資金設計を別の手段(iDeCo・小規模企業共済など)で補完する必要があります。
3. 金融機関からの信用に影響するケースがある
個人として住宅ローンや融資を申し込む際、役員報酬が低いと審査で不利になる場合があります。私はあらかじめローン関係の予定がないことを確認してから月8万円設定に踏み切りました。
この設定が最適かどうかは事業構造と個人のライフプラン次第で変わります。私のケースでは税理士法人植村会計事務所に相談して、個人事業側の所得とのバランスを見ながら決めました。
役員報酬の税金対策で失敗しない相談先は税理士法人植村会計事務所がオススメ

役員報酬の金額設定は、税金・社会保険料・法人税・個人の生活費のバランスを取る必要があり、一人で判断するのは難しい領域です。
私自身、役員報酬の設定で迷った際に税理士法人植村会計事務所に相談しました。無料のシミュレーションを受けてから、自分の事業構造に最適な金額を決められた経験があります。
植村会計事務所をオススメする理由を、体験ベースで4つお伝えします。
役員報酬シミュレーションを無料で実施
植村会計事務所の最大の強みが、役員報酬の金額シミュレーションを無料で実施してくれる点です。
「月8万円に設定すると法人税と所得税の合計はどうなるか」「月20万円と月40万円でどちらが手取りが多いか」「配偶者に役員報酬を分散すると世帯全体の節税はどれくらいになるか」といった具体的な数字で比較してもらえます。
私の場合、個人事業主と法人の両方の所得を踏まえた上で「マイクロ法人的に月8万円設定が合理的」と判断していただきました。一人で考えていたら見落としていた論点が明確になり、法人化で後悔しない意思決定ができました。
ネットビジネス・SNS事業の税務実績が豊富
植村会計事務所はネットビジネス・SNS関連事業の税務実績が豊富で、インフルエンサーや動画クリエイター、アフィリエイター、ネット物販事業者など、多様な業種を支援されています。
業界特化の強みは、役員報酬設定の相談でも明確に効きます。「SNS運用代行と個人のインフルエンサー活動を分けて法人化するならいくらが最適か」といった業界特有の事業構造を踏まえたアドバイスが受けられました。
業界知識のない税理士事務所だと、事業の実態を説明するところから始める必要があり、時間もコストもかかります。業界を熟知した税理士がいる環境の安心感は本当に大きいです。
レスポンスが早く意思決定を止めない
役員報酬は期首から3ヶ月以内に決定する必要があるほか、期中に発生する経理・税務の判断にもスピードが求められます。植村会計事務所はチャットツールでの質問に基本的にその日のうちに返信をもらえるため、意思決定が止まりません。
「この経費は法人で落とせるか」「配偶者への役員報酬はこの金額で問題ないか」など、日常の判断を待たずに進められる環境はインフルエンサーやネットビジネス事業者にとって本当に貴重です。
設立費用が明朗(株式会社13.8万円・合同会社1.6万円)
植村会計事務所の設立費用は以下のとおりで非常に明朗です。
- 株式会社:13.8万円
- 合同会社:1.6万円
しかも法人化・会社設立時のサポートは無料で提供されます。追加料金が発生する項目も事前に明示されるため、「思ったより高くついた」という後悔がありません。
費用の透明性は、顧問契約全般の信頼感にも直結します。役員報酬設定の相談も、無料シミュレーションから気軽に始められます。
まとめ

今回は、役員報酬で税金がかからない年収ラインと具体的な手取りシミュレーションを、実体験ベースで解説しました。
役員報酬で税金がかからない年収ライン
- 所得税:年収160万円以下
- 住民税:年収110万円以下(単身者)
- 社会保険料:年収105万6,000円未満
- すべての税金がかからないのは年収105万5,999円以下
役員報酬で税金がかからない4つの設定パターン
- 月額8万円(年額96万円)に設定
- 年額65万円(月額約5.4万円)に設定
- 配偶者に年110万円以下で支給
- 役員報酬をゼロに設定
年収別の手取りシミュレーション(単身者・東京都)
- 年収50万円:手取り50万円(税金ゼロ)
- 年収80万円:手取り80万円(税金ゼロ)
- 年収120万円:手取り約102万円(社会保険料・住民税均等割が発生)
役員報酬の設定は、法人税・所得税・住民税・社会保険料のバランスを取る必要があり、一人で判断するのは難しい領域です。私自身、税理士法人植村会計事務所の無料シミュレーションを受けてから最適な金額を決められました。
役員報酬の金額で迷っている方は、まずは無料シミュレーションから始めてみることをオススメします。
